都市農村共生社会を創る
私たちは日本の農村と深くつながりを持つことのできる農家民泊を推進しています。
農家民泊とは「暮らし」そのものをつなげることであり、分断された都市と農村を再びつなぐ試みです。
では、都市から見た農村の魅力とは一体何でしょうか。
それを一言でいえば、「あらゆるものとつながっている」という点です。
例えば、農村には先祖代々その土地で暮らしてきた人がいます。
それは「歴史」とつながっているということです。
都市型の生活では、歴史とのつながりを身近に感じる機会は少ないでしょう。
歴史の連続性の中で生かされていることを再認識することができます。
例えば、農業や漁業は、自分の思い通りにならない生命の恵みをいただいています。
それは「自然」とつながっているということです。
自然と対話する機会を失った今、自らの生命の力を感じる機会も失われつつあります。
生きることに対するリアリティの欠如は、都市型のライフスタイルにより生じた大きな社会問題です。
私たちは、農村の暮らしの中にこそ「人間らしさとは何か」という問いに対する答えを見出すことができると考えています。
しかし、残念ながら、その魅力ある農村の多くは過疎に苦しんでいます。
その土地、その家に代々継承されてきた伝統や自然の恵みから学んだ人類の知恵が、人知れず失われつつあるのです。
農業人口が200万人を割り、平均年齢が65歳を超えた今こそ、その宝を次世代に継承する最後のチャンスなのです。
私たちは、日本の農山漁村の魅力を国内外に広く伝え、分断されていた都市と農村、生産者と消費者を「暮らし」のレベルでつながりを作り、持続可能な社会作りに貢献すべく活動を続けてまいります。